外国からの帰国直後に体調不良に陥り、反復性うつ性障害により障害基礎年金2級が受給でき、年間約80万円が受給できた事例
相談に来られた状況
ご本人さんから、ホームページをご覧いただいたということでご相談をいただきました。お一人住まいで体調もあまり良くないご様子でしたので、ご自宅に訪問させていただき、お話をお伺いすることにしました。
杉山社労士の見解
当初からの経緯をお伺いしましたが、ずっと3号で来られているということでしたので、保険料の納付要件については問題ないと考えました。
症状発症から20年以上たっていましたが、未だに症状が改善しておらず、
現在は一人暮らしで日常生活には、近くに住んでいる高齢の実母に頼っている状態でしたので、何とか申請をしたいと思い、お引き受けしました。
受任してから申請までにやったこと
ヒアリング
ご本人と2度にわたりヒアリングをさせていただき、詳細を聞き取らせていただきました。
診断書の作成
当初は、外国からの帰国直後に救急で総合病院にかかっていましたのでその病院の初診日が判明するか心配しましたが、カルテが保存されていましたので、受診状況等証明書は無事に書いてもらうことができました。
認定日の診断書を書いてもらえるか検討しましたが、既に認定日から10年以上経過していることと、当時の症状は今ほど悪くはなかったというご本人の記憶でしたので、事後重症請求に切り替え、今通院中のメンタルクリニックにて最近3カ月以内の症状を書いてもらうことにしました。
申立書の作成
申立書の作成については、詳細にヒアリングで伺った内容に沿って作成しました。
結果
請求書を提出して2か月くらいで障害基礎年金2級が認定になりました。
留意点
反復性うつ性障害は文字通り、うつ病を繰り返す障害です。基本的な症状はうつ病と同じで、抑うつ気分、興味と喜びの喪失のほか、活力が減退して疲れやすくなったり、活動性が低下したりします。 うつ病1回あたり3ヵ月~12ヵ月間は持続(持続期間の中央値は約6ヵ月)します。 うつ病を比較的短期(2週間以下)で繰り返す場合は、「反復性短期抑うつ障害」と診断されます。反復性短期抑うつ障害は頻繁に気分が変化するため、一定の周期でうつ病相が起きるうつ障害に比べ、生活がより乱されたり、無秩序になったりすることがあります。
なお、症状を繰り返す点では双極性障害と似たところがあるとも言えます。しかし、双極性障害に比べると反復の頻度が少ないとされています。また、反復性うつ病性障害は、躁病の診断基準を満たすほど明らかな気分高揚や、過活動性が見られません。それらが認められる場合は、双極性感情障害と診断されます。軽躁病くらいの短期間の気分高揚や過活動性であれば、反復性うつ病性障害に該当します。
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